私の風邪予防法



風邪はできるだけ引きたくないものですよね。
何よりも、風邪の諸症状は気分が悪いものですし、風邪は万病の元とさえ言われます。

特に私達歌い手にとって、風邪を引いてしまうことは一大事です。
多少の風邪ならば、歌うのが普段より苦しいだけで、聴衆の皆様には感ずかれずに歌うことも可能です。
でも、ひどい風邪を引いてしまっては、最悪の場合、演奏を中止せざるをえなくなってしまうかもしれません。

そんなご迷惑を聴衆の皆様や、共演者の方達におかけしないように、
私は、それなりに風邪の予防には気を使っているつもりです。

このページでは、一般的な手洗いやうがいの他に、私が実行している風邪予防法をご紹介します。
何かご参考になれば幸いです。

ただし、私は医学的な専門知識を持ちませんので、ご自分の自己責任において実行してください。
また、私自身の経験・体験に基づいたものですので、医学的な根拠については未確認です。
従って、その効果を保証するものではありません。


◆睡眠時間・休息時間を多めに

風邪を引く最大の要因は体力の低下にあると思います。
体力が低下すると、身体の免疫力も低下し、風邪に対する抵抗力も低くなるのではないかと思います。
体力の低下を防いだり、低下した体力の回復に最も有効なのが、長めの睡眠時間を取ることです。

他の予防法を実行しても、体力の低下が著しければ、効果は得られません。
そういう意味では、睡眠時間を長く取ることは、風邪予防法の原点です。
これからご紹介する他の方法は、良く眠ることの補助手段だと言っても過言ではありません。

仕事が忙しい時など、睡眠時間を多く取ることなど不可能なこともあるでしょう。
しかし、長期間に渡って良い仕事を続けていくには、身体をいたわらなければなりません。
無理を続けて身体を壊してしまっては、元も子もないのです。
ですから、良く寝て身体を休めることも仕事の一部だと私は思っています。
そのために生じる、多少の非礼はお許し頂くことにしています。

充分な睡眠時間が何時間かは、個人差が激しいので、一概には言えません。
私の場合は、通常で7〜8時間以上、本番が続いたりして、疲れが溜まっている時には10時間以上必要です。


◆帰宅後の着替えと入浴

これは、特に冬場に有効な方法です。
外出先から帰宅したら、すぐに下着以外を全部着替えます。
そして、脱いだ衣服は生活空間(居間や寝室など人が通常いる場所)以外の場所に置きます。

可能ならば、すぐに入浴(シャワーも可)して髪の毛を含めて全身を洗ってから、新しい衣服を着用します。
少なくとも、丁寧な手洗いとうがいは欠かさないようにします。

冬場に外出した後は、衣服や髪の毛などに風邪のウィルスが付着しています。
それを、そのままにしておくと、付着したウィルスは室内に大量にばら撒かれることになります。

帰宅後、すぐに着替えと入浴をすると、このウィルスの拡散を阻止できます。


◆就寝前の入浴と洗髪

この項目は、前項の帰宅時に入浴と洗髪をしなかった時には特に重要です。
私は、夏場には入浴・洗髪をしないで就寝することもありますが、
冬場には、必ず入浴・洗髪をしてから就寝します。

入浴・洗髪をしないまま就寝すると、髪の毛に付着していたウィルスが枕に付着します。
そして、寝返りを打ってうつ伏せになった時に、口が枕に付いて、ウィルスが口から体内へ侵入してしまいます。


◆プロポリス・スプレーの使用

プロポリスとは蜂蜜を原料とした、栄養補助食品の一種で、大変強い殺菌効果を持っているそうです。
このプロポリスの液体を人込の中や、喉に不快を感じた時に、喉へスプレーします。

私は、プロポリス・シロップを市販の喉スプレーの容器に入れて使っていますが、
喉スプレーの数倍高い効果があると思います。

プロポリスは日本では、かなり高価なものですが(イタリアでは安いのですが・・・)、
大きな薬局や通信販売などで入手可能です。液体ではないものが多いので注意が必要です。


◆ニンニクの摂取

ニンニクの定期的な摂取も体力の増強などに効果があると思います。
私は、毎日数粒のニンニクのカプセル、または錠剤を摂取しています。臭いもありません。
こちらも、薬局や通信販売で購入可能です。


◆水分を多めに取る

水分を多く取ると身体の免疫力が高くなると聞いたことがあります。
私の経験で言っても、水分を多く取る人には、風邪を引きにくい人が多いと思います。

私は、一年中、日本茶かウーロン茶を入れた水筒を持ち歩いて、少量ずつ飲んでいます。
甘い飲み物ではなくて、水やお茶などが良いでしょう。


◆冬場は化学繊維の下着(シャツ)を

綿の下着は、汗をかくと湿ったまま乾きにくく、体温を奪って寒い思いをさせます。
冬場、どんなに寒くても、歩いただけで発汗しますから要注意です。

ポリエステルなどの化学繊維の下着は、水分を溜めることなく放出するので、体温を奪いません。

化学繊維の下着はスポーツ用品店などで入手できます。
各メーカーが様々な名前の商品を出していますが、どれでも上記の効果が期待できます。

値段は綿素材のものに比べると、かなり高いですが、
耐久性があって長持ちしますから、数枚買っても高い買い物とはならないでしょう。
私は、10年前に買ったものをまだ使っています。


追記(2015年1月)

ここ数年は速乾をうたった化学繊維の下着よりも、ウールの下着を着用する機会が増えました。
ウールの下着は化学繊維の物に比べて速乾性は劣りますが、保温力には優れていて、
汗で濡れても冷たく感じて身体を冷やすことはありません。

また、私の経験上、どんな防菌・防臭効果をうたったその他の素材の下着よりも防臭効果が優れていて、
通常、数日間着用したくらいでは汗臭くなりません。

最近はモンベルなどのアウトドア用品メーカーから、比較的安価なチクチクしない高品質のウール製の下着が販売されていて助かります。



◆加湿器の使用を(2004年追記)

以上のような点を心がけていたのですが、実は2003年の冬に、久し振りにひどい風邪を引いてしまい、
本番中に声が出なくなるという失態を初めて経験しました。

多少の風邪を引いても、始めは声が出にくいものの、段々と声が出てきて、後半では、
ほぼ普段通りの演奏が出来るものなのですが、あの時ばかりは、どんどん声が出なくなってきて、
最後の曲で、とうとう力尽きました。
あの時のお客様には、誠に申し訳ないことをしました。

その時の風邪の原因が、就寝時の空気の乾燥だったので、それ以来、冬期には加湿器を使用して寝ています。
かなり効果は高いようで、その後は、風邪らしい風邪を引いていません。
空気清浄機能の付いたタイプや、加湿器と空気清浄機を併用すると、さらに効果が高いかもしれません。

ホテルに泊まる時にも、冬期は加湿器の貸し出しのあるホテルを選んでいますし、
加湿器のないホテルを利用する時には、霧吹きを持参して、数時間おきに室内に噴射しています。


◆ヨーグルトや乳酸菌サプリメントの摂取(2015年1月追記)

前述のように加湿器の使用を始めてから、演奏やレッスンに支障の出るような風邪らしい風邪を引くことはなくなりました。
もう10年以上、風邪で声が出ないなどということはありません。

それでも、年に1〜2回くらいは、少々、風邪気味というのか、数日間、普段と体調が違うということはありました。

そこで、1年ほど前から始めたのは、ヨーグルトや乳酸菌サプリメントの摂取です。

ヨーグルトは以前から毎日摂取してはいたのですが、最近は、ビフィズス菌やラクトフェリン、 ガセリ菌などが含まれたものを
一日に200グラム程度、その他に上記のような菌が主成分のサプリメントも摂取しています。

これらの乳酸菌を摂取するようになってから、身体に風邪等のウィルスが入った時に、身体がウィルスと戦っているのが分かるようになりました。
そして、大体、数時間程度で、気分が爽快になり、身体が軽くなります。
おそらく、ウィルスが撃退された結果なのでしょう。

ただし、乳酸菌には個人との相性があるようなので、どれでもが万人に同じ効能をもたらすわけではないようです。
できれば、体調を観察しながら、1〜2週間ずつ、様々な乳酸菌を試してみて、
自分に合うものを見つけていくとよいと思われます。



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